今回のコラムはKさん自身の体験談です。
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総量規制時代となって、その存在感がますます強まったのが信用情報機関。
実際に情報を開示してみて、どんな情報が、どのように載っているのかを自分をネタに調べてみました。
いまから10年近く前のこと、僕は博打に狂ってました。
常に財布には10万円の束をいくつか入れていましたし、
その束もすぐになくなってATMに行き消費者金融からお金を借り補充する毎日。
気づいたときには消費者金融5社、銀行1社、クレカ1社の計7社から6百万円近く借りていたのです。
総量規制にあるように借金は年収の3分の1くらいが破綻しないぎりぎりのラインと言われてますが
僕の場合は年収1分の1、フルスケール。どうしようもない状況となりました。
ギャンブルが原因だし、おまけに住宅ローンを抱えているので、自己破産はできません。
かといって弁護士に依頼するお金もなかったので、裁判所に行き、特定調停をすることにしました。
「ここまでの額の人はなかなかいないですよ~」と調停委員に嫌みを言われながらも、
無事7社と話はまとまり、毎月元金を返していくことに・・・。
そんなわけで僕は爪に火をともしながらようやく一昨年にすべての借金を払い終えたのです。
もう二度と金融屋には世話にならないと誓ったわけですが、ひとつ困ったことが出てきました。
このご時世、ネットでのショッピングは当たり前だし、ETCの恩恵も受けたい。
クレカが欲しくなったのです。
特定調停を行った者はその傷跡が5年残るといわれてます。(自己破産は10年)
いわゆるブラック扱いとなり、新規でカードを作ったり、消費者金融との契約はできなくなるのですね。
なぜブラックかどうかがわかるかというと、各金融機関は信用情報機関で情報を共有しているから。
以前から情報機関はあったが、改正貸金業法の施行にともない、指定信用情報機関機関制度ができ、
すべての貸金業者の加盟が義務づけられたため、より重要な役割を担うことになっているのです。
現在の指定信用情報機関は、おもに銀行が主体である「全国銀行個人信用情報センター」、
消費者金融がメイン会員の「日本信用情報機構(以下、JICC)」、
クレジットカード会社が中心の「シー・アイ・シー(以下CIC)」の3つ。
誰でも手数料を支払えば自分の情報は開示できるようになっています。
特定調停の場合、申し立てた日が起算日なので、2011年1月現在、
ちょうど丸5年経ったか経たないかギリギリの階段です。
とりあえず自分の情報を開示してみることにしました。
JICCとCICで情報を開示してみる
まず向かったのがJICC。
都内・神田にあるオフィスビルの1階にあり、ご丁寧にも「開示窓口↓」と案内表示がありました。
住所(消費者金融との契約時のもの)と氏名など必要事項を用紙に書き、
500円のチケットを購入し係の人に免許証とともに提出、およそ5分後、
「情報開示書」を手にした 同じように都内・新宿にあるCICにも行き、開示書をゲット。
どちらもぱっと見はどこをどう見たらいいか分からないうえ、
書式がバラバラなどで戸惑ってしまいましたが、同封されていた説明書を読めばすぐに自分の情報は理解できました。
まずはJICCは貸金業法に対応したファイルD、
割賦販売法に対応していたファイルMという2枚の開示書に分かれていました。
ファイルDには6社のデータが一覧となって表示、
事故情報は「異参サ情報」という欄に表示されるらしいのだがそこは空欄!
よしよし、どうやら5年経っていたようです。
一方、ファイルMだが、なぜだかここに「TSBキャピタル」という名が。
実はこれ、一本化でおなじみ東京スター銀行の保証会社。
元は銀行でも保証会社に移されたのでファイルMに分類されたようなのです。
(つづく)