消費者金融や銀行のカードローン審査ではJICCやCICやKSCなどの個人信用情報機関のデータが重視されます。
もしあなたが初めてのキャッシングではなく他社からも借り入れなどをしていると、その情報も分かるようになっています。
他社利用に関して、審査に通る基準は一概には言えませんが、かつては一定の基準もあったようです。
参考までに平均他社借入制限件数=5.9件まで、平均他社借入制限金額は212万円まで、となっていました。
これは平成10年の「消費者金融白書」によるデータです。(※現在はもっと厳しいと思われます)
さて、カードローン審査の仕組みについてご説明していきます。
昔はインターネットもない時代ですから店舗に来客があり、その時の印象などで審査の可否が行われていました。
融資審査の担当者が「勘」を頼りに最終的なジャッジをしていたと言います。
ですが、「クレジットスコアリング」の導入でカードローン、キャッシング審査は大きく変化したのです。
このクレジット・スコアリングは「スコアリング・システム」とも呼ばれています。
クレジットスコアリングとは審査申込者の信用力を判断するため、スコアリングシート(採点表)を使って与信をおこないます。
つまり様々な顧客の情報が数値化され、加点や減点をおこないながら点数付けされる仕組みです。
ここではじき出される点数が借り入れを申し込む人間の「信用力」となるのです。
それではスコアリングの具体的な手法を解説します。
既存顧客のデータをホワイトとブラックに分類し、統計的に分析をおこない数値化をします。
次に金融会社のローン審査担当者などの独自の与信ノウハウも数値化します。
それら数値化された審査ノウハウを使って審査申込者のリスクと信用力を点数化して新規与信で可決するか否決するか判断します。
このようにカードローン審査をシステム化することで審査基準の一貫性や統一基準による審査を実現できるようになったのです。
審査に通ったら「金銭消費貸借契約」を締結します。
その際に、包括与信方式の場合には融資限度額が設定され、カードが発行されます。
ユーザーはそのカードを使って提携しているコンビニや銀行などのATMから現金を引き出すことが可能となります。
最近はインターネット申込が主流で、WEB完結などの場合では、お金はあなたの銀行口座へ振り込んでもらうことも可能です。
プロミスの場合ですと、「瞬フリ」という振込みサービスを利用すると便利です。
また返済方法ですが、これは契約時に一括返済と分割返済を選ぶことが可能です。
分割での返済を希望するケースが多いですが、会社によって少し返済方法が違います。
たとえば、プロミスの場合ですと「残高スライド元利定額返済方式」という分割返済方法になります。
これは簡単に言うと、設定された金額以上であれば、あなたの都合にあわせて、いくらでも返済できます、ということです。
仮に5万円借り入れしたとします。
その場合、プロミスでは月々の返済額は、たったの「2000円」です。
もし、もっと多く返済したと思えば、5000円でも8000円でも1万円でも返済してOKです。
以上がカードローン審査の仕組みと借り方と返済方法の解説になります。
◆キャッシング審査はどうなるか◆
銀行や消費者金融のカードローンでは新規の顧客を常に求めています。
ですから審査を申込んでくれて、新規で与信をクリアできる人は歓迎されます。
そのお金を借りる審査の時に、重視されるのが契約通りに支払い(返済)できるかどうか、という点です。
ではカードローンの審査とは、どのような視点でおこなわれるのでしょうか?
おもに2つのポイントがあります。
①新規で審査申込の際には、その人物の「信用力」を見極める
②審査通過後も途上与信をおこない、信用力の変化を見極める
上記2つの視座で審査は行われています。
②は融資枠(信用枠)の増減に関わってきますから、借り入れ後もしっかりと返済しておけば大丈夫です。
また途上与信という言葉が出てきましたが、これは取引顧客の信用度の変化を継続して審査しているということです。
それではカードローン審査では何を判断基準に審査しているのでしょうか?
あなたの勤務先、勤続年数、年収、会社での役職、住居なども当然、審査の対象となります。
またJICCやCICやKSCなどの個人信用情報機関で算出されるクレジットスコアリングも重要視されます。
このクレジットスコアリングですが評価を高くすることも可能です。
自分の信用力(クレジットスコアリング)を向上させるには金融会社との取引できちんと返済しているか等が問われますから、普段から自分のクレジットヒストリーを大切にすることを心がけておいてください。
なお、クレジットヒストリーとは金融機関との「取引履歴」や「利用実績」のことを言います。
これから人工知能の技術などが発達すればローン審査はAI化されると言われています。
消費者金融や銀行のカードローン、クレジットカードのキャッシング審査などがその対象となるでしょう。
これまでのカードローン審査では新規申込顧客の返済能力の可否を中心に与信審査をおこなってきました。
従来のこうした審査方法には欠点があり、返済意思の確実性や持続性という観点は審査基準になかったのです。
実は、そうした人物評価的なことはほとんど考慮されて来なかったということです。
その欠陥を穴埋めする技術が人工知能(AI)と言われているのです。
将来は審査申込後の折衝記録、服装、言葉づかい、表情、声の抑揚などを人工的に機械が分析できるようになります。
その分析が返済意思の確実性、その持続力、更には万一の場合の対応力なども推測するようになります。
審査の可決・否決のみならずローン金利などの融資条件にも人工知能の分析力はその能力を発揮するようになるでしょう。
人工知能が与信を判断するにはビッグデータやデータマイニングツールなどが重要になります。
すでに銀行やクレジットカード業界、大手の消費者金融ではこれらの技術を使っているのは周知の事実です。
では、どのような審査にそうした技術を使っているのでしょうか。
具体的には、新規与信、途上与信、債権回収の3つのいずれにも利用されているようです。
上記3つの審査対象にはデータマイニングが2種類ほど適用されています。
①スコアリング
審査申込者の属性や過去の取引履歴、個人信用情報機関からのデータなどを基にしてスコア値を算出します。
その結果でカードローン契約の可否判断、融資限度額の設定、限度額増枠の可否判定に利用されているようです。
②貸倒れ確率の算出
これもスコアリングと同じように審査申込者の属性(年齢・勤務先・年収・住居など)や過去の取引状況などを判断材料にします。
そこから貸し倒れの確率や発生時期の予想などを実施するようにしています。
現在でもこのようなカードローン審査がおこなわれており、今後はさらに自動化されるものと期待されています。
これからカードローンの利用をご検討される方はご参考までに。