改正貸金業法の成立後、キャッシング業界では
さまざまな動きがありました。
アイフルでは2009年9月、私的整理の手法の1つである
事業再生ADR(裁判外紛争解決)による経営再建に
取り組み始めました。
これは大幅なリストラなどを伴う改革であり、
店舗や人員整理、また住友信託銀行などの
取引金融機関に対しては資金調達の際の借入金の
返済猶予を求めたものでした。
こうした経営努力が実り、2015年8月25日、
アイフルは銀行団からリスケジュールを受けていた
借入金527億円を、同額の長期と短期の借り入れ金の
借り換えによって完済でき、ついに金融支援状態
を突破することをできました。
当サイトでは一押しのプロミスの同時期に
創業家出身の社長が辞任して、三井住友銀行の
出身者が社長に就任するという電撃交代が
行われました。
これはやはりプロミスは今後、銀行との連携を強化し
信用補完をマーケットに示すことが狙いでした。
そのことが現在のプロミスの好調ぶりをあらわしており
人気の消費者金融カードローンとなっている理由です。
以上、書いてきたように消費者金融各社が
改正貸金業法の成立後、経営に苦しんできた
最大の要因は上限金利の引き下げと、総量規制の導入
にあったわけです。
貸金業法のみなし弁済制度(グレーゾーン金利)が撤廃
され、出資法の上限金利が20%に引き下げられました。
利息制限法の上限金利15%から20%と出資法の
上限金利20%の間の金利での貸付については行政処分の
対象となりました。
さらには日賦貸金業者と電話担保金融の特例として
認められてきた金利である54.75%も廃止されました。
総量規制の導入に関しても、2010年ごろ政府が
改正貸金業法の見直しを検討し始め、総量規制を
年収の三分の一から二分の一へと緩和するよう
求める意見もあったと言われています。
今後も規制を緩和する動きはあるでしょう。
そうなればユーザーにとっては借りやすい環境に
なるのは間違いありません。